インデックス投資は、S&P500(Standard & Poor's 500 Stock Index)や全米株式(US Total Market Index)などのベンチマーク(指標基準)に追随する運用であり、運用者の判断を交えないことから、能動的運用(パッシブ運用)になります。
(*だからこそ信託報酬も割安になる。)
これは、まさに市場の平均を狙うもので、誰にでも簡単、良くも悪くも思考停止で投資できます。
大半の投資家はインデックス投資も含みながら個別株などほかの商品も組み合わせアレンジして投資していることが多いです。
そういった意味では、純粋なインデックス投資家は意外と少なく、大半の投資家はポートフォリオ全体で見ればアクティブ運用をしているとも言えます。
そのアクティブ運用は、個別の割高や割安などを運用者が判断する能動的戦略であり、パッシブ運用を上回るリターンを期待しているわけです。
しかし、大半の投資家はインデックス運用に勝てません。
インデックス(パッシブ)運用に勝てない理由
株式市場には、「効率的市場仮説」という考え方があり、証明はされていませんがどうやら確からしいと言われてる仮説です。
これは、現時点における株式市場には、世の中にある新たな情報は市場に即座に反映されるため、ある投資家が抜きんでる結果を得ることはできない、という説です。
効率的市場仮説が正しければ、株式市場で特定の手法によって儲かるような機会が放置されることはなくなります。
そして、それはたとえ専門的な知識を持つプロのファンド運用者が、独自に選別したポートフォリオでアクティブ運用をしたところで、市場平均(インデックス)に勝つのはできないということになります。
実際、インデックス運用と、アクティブ運用すべての平均を比べても、アクティブ運用はインデックス運用に明らかに劣後します。
インデックス(パッシブ)運用に勝つこと難しいというデータ
インデックス運用にアクティブ運用が勝てなかったことを示したデータがあります。
870本のアクティブファンドのうち、5年でインデックスの上回ったのはわずか37%。
パフォーマンスが上位だったアクティブファンドは、さらにその5年後どうなったか?
ベンチマークを上回ったアクティブファンドが次の5年間でどうなったのか?
次の5年間もベンチマークを上回ることができたファンドは、そのうちのわずか8%でした。
最初の870本からみれば、10年という期間でインデックス運用に勝る成績を残すファンドはわずか3%。
これは、わたしたちがインデックスファンドではなく、アクティブファンドを選ぶ際に、事前に10年後にインデックスを上回るファンドを選べれる確率とも言えるかもしれません。
そして、アクティブ運用のトップパフォーマーはすぐに変わるわけで、アクティブ運用するのであれば、情勢に応じて商品を組み替える必要があるとも言えます。
効率的市場仮説から学べること
アクティブ運用は、10年程度の期間でみればインデックス運用に勝ち続けることはほぼできない。
これはプロのファンド運用者だけではなく、個人投資家も同じかそれ以上に難しいと考えたほうがよい。
つまり、長期で運用してインデックスに勝てる人は3%以下。
もちろん短期でみればインデックスを勝る期間はあるでしょう。
したがって、時々の流行りの投資スタイルに乗りかえればいいのかもしれないけど、手数料をペイできるほどの先を見通すセンスがあるかどうか。
投資の世界は、どんな投資家や投資スタイルも受け入れてくれる。
自分自身の資金で運用するのであれば、オリジナルなじぶんファンドで運用するのは自由。
しかし、大事な人に運用を推奨するなら、やっぱりインデックス運用。
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